林齢構成.gifスギ、ヒノキのこの林齢構成に危機感を覚えます。

国産材をただ使えばいいってもんじゃないのです。現時点ではこれから伐期を迎える50年生の林が多いのですが、そのあとは激減。持続可能性を思うなら、伝統的な大工の技を持続していくことが大切。これから迎えるピークをすべて伐ってしまったら、”真っ当な木造住宅”ができなくなってしまう。もっともっと丁寧に今ある木材資源を使って、再造林をしないと...

スギ、ヒノキの無垢材の家造りをお願いいたします。無垢材の材料の欠点のほとんどは「材」の欠点ではありません。よい職人によい仕事を!!

最近の記事

2009年10月30日

込み栓

込み栓カシとナラ.jpg
込み栓です。
通常はナラ材が多いようですが、ごくまれに折れることがあるようです。
でも、込み栓が破断するのは、悪いことではないです。破断後は、ホゾと土台の間に食い込んで楔のような働きをするので粘り強い。しかも、修復も比較的軽微な工事ですむ。

今回は「カシ」を使うとのこと。
写真、左がカシ、右がナラ。

込み栓は、真っ当な木造住宅の要ともいえる重要な要素です。
これがあれば、かなりの金物を省くことができる。

いい大工が作った込み栓は、下手な金物よりもはるかにいいです。

しかし、十把一からげの法令では、「込み栓」ずいぶんとランクの低い扱いを受けています。おそらく、金物と違い大工や使用材によって巾が大きいため、低ランクに無理矢理あわせられてしまっているからでしょう。

もっと評価方法を考えなくては、いい技が残りませんね!!
長持ちする木造住宅も。
posted by ひだまりミュゼ at 23:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 棟梁とつくる家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ここまで進化した“元祖”太陽エネルギー利用システム

エコプロウォッチ
低コストで省エネ効果大 いま見直したい太陽熱温水器
ここまで進化した“元祖”太陽エネルギー利用システム
取材・文・写真/イデア・ビレッジ 2009年10月23日

”社団法人ソーラーシステム振興協会によれば、太陽光発電が7〜18%なのに比べ、太陽熱温水器は40〜60%。標準的な集熱面積である6m2、蓄熱タンク300Lのシステムを導入すれば、1台あたり年間約445Lの灯油を節約できる。CO2排出量に換算すると、1世帯あたり20%だという。”

すでに80年の歴史がある「太陽熱温水器」をお忘れなく。最近はずいぶんカッコよくなっています。

なんといっても変換効率がすばらしい。
電気にするよりも、熱をそのまま使った方がいいに決まっています。
最近の製品だと、40-60%の変換効率があるし、なんといっても設置費用が安いのが魅力です。

太陽光発電は、これからまだまだいい製品がどんどん出てくるでしょうから、とりあえず80年の歴史のある「太陽熱温水器」という発想、安心感と現実的な節約を兼ねていてとてもいいですね。

電気を使う部分は、うまく太陽光パネルを組み込んでいますし、知らないうちにずいぶん進化しているのに驚きます。

昔は、ほんとうに回収できるのは、「太陽熱温水器」だけといわれていましたから、その進化系を今度取り入れてみたいと思います。
ラベル:太陽熱
posted by ひだまりミュゼ at 09:12| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 性能/設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月28日

大工棟梁さんたちと話していて思ったこと

結局時代が変わっただけなのだということをつくづく感じた。棟梁たちはほとんど変わっていない。

施主の年収が少なくなって、これからの人はコストを意識せざるを得なくなる。将来も不安定。そういう時代になるといくら初期投資を多少増やしてでも長持ちする構造のしっかりした腐りにくい地場の無垢の木がいいとわかっていても、先だつものの重みを考慮せざるを得なくなる。

将来がわからないなかで、数千万円の借金を背負う訳にはいかない。

低予算でいい家を造る方法を具体的に考えていかないといけない。節があっても腐りにくいくて長持ちする構造のしっかりした家。

そのための最低限の仕様。その人の格というのは、資金力で決まる訳ではない。最低限の仕様が、格を決める訳ではないのだから、むしろそこにこそ設計が施主と棟梁の間でめんどうをみる意味があるんじゃないのかとつくづくそう思う。

それは、いつもの作品を売る有名な設計者では無理なのかもしれない。人はそれぞれ違うからその人の良さをいかに引き出すかにかかってくる。

設計者の紹介にこれをまとめなおして出したい。
posted by ひだまりミュゼ at 23:06| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 棟梁とつくる家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする